大荒れに荒れた昨年2019、LVMHプライズの覇者Thebe Magugu。
7年間の歴史の中で初のアフリカ出身デザイナー、同時にノミネートしたナイジェリアの
Keneth Izeとともに接戦だったようです。
(Kenethはウィーンのファッションスクールを出身のため、ウィーンで2019新人賞を受賞しました。
その際、私は審査員を務めましたが、まさに盤上一致の全員がKeneth一本で決まりました。)
Thebeは、長身で礼儀正しく、シットリとした雰囲気の青年で、
ファッションのベースをしっかりとロンドンのLondon International School of Fashion
(LISOF)で学んだThebeは、南アフリカに帰りwoolworthでStylebySA campaignを手掛けています。
南アフリカの女性の文化やアイデンティティを重視したデザインは、日本人の私たちをも魅了します。
正直最初に写真で見たときの印象は、ん? という感じはあったのですが、
ショールームで実物を手に取り感じたのは、作品の世界観がシッカリしており、
非常にフェミニンな印象とともに、南アフリカの力強さを感じるものでした。
2020春夏の取扱店は9店舗、日本はDover street market限定となります。
シャツにプリーツスカートという、ベーシックなスタイルでも十分に個性を持ち、唯一無二の世界観があります。
どこかで見た、〇〇系、というジャンルに振り回されないスタイルは、正直ファッション初心者向きの
洋服ではありませんが、着る方の雰囲気を深く映し出してくれると思います。